夕方、枝ものの整理をしていたら午後のパトロールを終えた次男カメノスケが帰ってきた。
「ニャー」(ただいまの意)と声のするベランダへ迎えに行った。
窓の外の夕暮れの中に次男カメノスケがちょこんと座って待っていた。
「ニャー」。
「ニャーじゃないよ、キミ。帰りが遅いよ。」
と近寄って見ると次男カメノスケの首元が赤く染まっていた。真っ赤だ。全身に鳥肌が立った。声が出なかった。
とうとうこの時が来てしまった!恐れていたことが起こってしまった!やられたんだ!
首をやられるなんて!致命傷か?今日病院はやっているのか?とにかく止血しなきゃ!
しっかりしろオレ!
急いで窓を開けて次男カメノスケを部屋に入れた。抱きしめようと手を伸ばした。
次男カメノスケもこちらにすり寄ってきた。あわてて首元を見た。
真っ赤なもみじの葉が首輪にはさまっていた。うまい具合にはさまっていた。
ちっ、まぎらわしいヤツめ。ニャーじゃねぇよ。キャッツがもみじ狩りか?
抱くのをやめて無言でもみじの葉をベランダへぶん投げた。そして無言で作業に戻った。
胸はどきどきしたままだった。無事でよかった。