始まってすぐにチャンクは感極まって号泣していた。二人のお坊さんのお経と太鼓が
とてもすばらしい音楽のようだった。参列者すべての名前が呼ばれた後、とても力強い
風が舞い込んだのが印象的だった。
チャンクはとてもすっきりした満面の笑みで「プラネタリウム以来だ!」と言っていた。
それはよかったとお不動様のお庭を歩きながら、数年前のそのプラネタリウムのことを
思い出した。今と同じ季節だったと思う。
当時、いろんな問題を溜め込んでいたチャンクはパンクすることもできずに内側から
腐りかけていた。
何もする気力がないチャンクを見て「このままだとタタリ神になってしまうー!」と
本気で思ったオレは嫌がるチャンクを強引に外に連れ出して、プラネタリウムに行った。
なんでプラネタリウムだったかというと、単純にオレが満天の星を見たかったからだ。
始まってすぐにチャンクは号泣していた。オレなんて途中うっかり寝てしまったという
のにチャンクは終始泣いていたそうだ。本物の星空ならまだしもプラネタリウムでの
泣き所はオレにはわからなかった。終わったときにはまるで憑き物が落ちた人のよう
にすっきりしていた。
あぁ確かにあのときと同じ顔だね。
あれこれ考えずに受け身でいたら「なんかものすごく泣いちゃったよ!」みたいなのが
たまには必要なようです。
そしてすっかりつぶらな瞳になったチャンクと参道の食堂でうなぎを食べた。
うな重のふたを開けたらいつものチャンクに戻ってしまった。これぞ玉手箱!
結局4軒もはしごして帰れなくなってしまい、成田に泊まることになった。
ビジネスホテルのフロントでチェックインをしながら「朝食はありますか?」と真顔で
聞いたチャンクはフロントマンに「ありません!」ときっぱり言われていた。