始まりは頭痛だった。
8月9日 深夜にものすごい頭痛。たとえば飛行機に乗っていて着陸態勢に入った時によくひどい
頭痛がやってくるんだけど、その痛みに似ていた。頭を釘で打たれて張り付けられたよう
な、頭が硬直して痛いまま固まったようなそんなかんじ。痛いから泣いているのではなく
涙腺が勝手に反応して涙が止まらない。なんとなくただ事ではない予感。
8月10日
左耳の奥がものすごく痛い。あぁこれは中耳炎だなと思う。
高校生のとき九州修学旅行の行きの飛行機で頭痛が起こって、その2•3日後にひどい
中耳炎になって現地の耳鼻科に行ったらそのまま簡単な手術をしたことを思い出す。
その日楽しみにしてた福岡の柳川下りには間に合わず、舟に乗ってどんどこ流れてくる
同級生たちを橋の上から見送った。後日、同級生たちが舟から撮ってくれてた橋の上で
手を振ってる間抜け面のボクの写真が次々に集まった。どれもこれも同じ様なショット
でおよそ30枚。当時はまだ携帯もデジカメもなくフィルムカメラの時代で、写真一枚
撮るのも大イベントだった。みんな、ボクのために貴重な一枚をありがとう!
でも、そうは言ってももちろんそんなものはいらなかったので直筆のサインを入れて
その辺の廊下を歩いている生徒や先生たちに無理やり配った。よい思い出だ。
明日は耳鼻科に行こう。きっとまた手術だ。
8月11日
耳鼻科。中耳炎ではなかった。
Dr.角刈りのオネエ口調に圧倒されて何を言われたのか忘れてしまったけど、耳はとくに
異常なしとのことだった。
せっかく鼓膜に穴を開けて中の膿をゴーゴー掃除機で吸い取られる覚悟をしていたのに、
ハズレだった。「じゃあ何よ。今まであの頭痛は地上では起こったことがないのに」
なんて思っていたら深夜にまた頭痛到来。迷わず119。
搬送先の病院でも鎮痛剤が効かず4時間くらいずっとのたうち回って、最終的には安定剤
を打たれて眠らされた。薄れゆく意識の中で「脳のCTを撮ったが異常はない」と言われる。
そしてその当直の医師が循環器系が専門だというのも聞いて、
「ヘイ、そんな専門外なキミの言う異常なしは本当に異常なしなのかい?」
と眠りの中で問い返す。付き添いのつよキングがDr.循環器から「おそらく『緊張型頭痛』
であろう」と告げられる。
へぇ〜なるほどそれでしたかぁ。ってか何だそれ!
つづく